一口にSDカードといっても、実は種類が色々あってどう使い分けるのか、説明できるほど分かっている分かっていません。私。
物理的な大きさが違えば、使用する端末によって使い分ける事はわかりますが、物理的な大きさがでも異なる性能のものが存在しますよね。
どんな違いがあって、使い分ける必要があるのかを考察しました。
SDカードの大まかな違い
物理的な大きさ
見てわかる通り、カードそのものの大きさの違いです。
対応スロット出ないと入りません。当たり前ですがw
・SDカード 縦32mm×横24mm×厚さ2.1mm
・microSD 縦15mm×横11mm×厚さ1mm
SD・・・microSDと、時代の流れと共に小型化が進みました。
「miniSD」という縦21.5mm×横20mm×厚さ1.4mmの正方形に近い形の中間サイズのカードもありますが、今はあまり見かけなくなり使われることも少ないですねぇ。
microSDをminiSDにするアダプタ
miniSDとSDへ変換する為の2種類のアダプター付きmiroSDカードもあります。
私が持っているのは、マトリョーシカ風のアダプター。
ファイルシステム
SDカード内部からファイルを読み取ったり、書き込んだり、圧縮して記憶したりするには、PC等のOSに組み込まれているファイルシステムを使用します。
Windowsは主に「FAT」や「NTFS」、MACでは「HFS+(MacOS対応のみ)」や「APFS」、Linuxでは「XFS」や「ext4」というファイルシステムを使用しています。
書き込み速度・記憶容量
規格によって書き込む速度が違います。
速度比較の詳細はこちらに記載しています。
記憶域容量の違いです。
数字で表されるので大きさの違いがよく分かるのと、記憶域容量にの大きさによってSD、SDHC、SDXCと名称が分けられています。
ホストコントローラー・ホストデバイス
こちらはSDカードそのものの事ではありませんが、読み書きを行う際に差し込む本体の規格の違いにより、対応する規格かどうかという問題があります。
SDカードの容量が大きくなったり、書き込み速度が速くなったことで、製造が古いデバイスだと対応していないことがあります。2010年以降製造のものであれば大抵は大丈夫なようです。
SDカードの種類
記憶容量の大きさによって名称が分かれています。
名称ごとに、規格を見てみましょう。
1.SDカード(SDSC)、microSD
主な規格
記憶容量は128MB~2GBまで。
今となっては小さいと感じてしまうほどの容量です。
ファイルシステムはFAT16。
16というのは、管理できる領域を表す数字です。
2GBまでの領域を管理できるという意味です。
SD、SDHC、SDXCをサポートしているデバイスで使えます。
2.SDHC、microSDHC
主な規格
記憶容量は128MB~2GBまで。
今となっては小さいと感じてしまうほどの容量です。
ファイルシステムはFAT16。
16というのは、管理できる領域を表す数字です。
2GBまでの領域を管理できるという意味です。
SD、SDHC、SDXCをサポートしているデバイスで使えます。
3.SDXC、microSDXC
主な規格
64GB~2TB。大容量対応のSDカードです。
ファイルシステムはexFAT。もはや数字で管理領域を表現していません(笑)
このファイルシステムで扱える領域には制限がないのです。(OS制限はあり)
ファイルシステムがSD・SDHCと異なるので、発売当初は標準のSDカードと互換性がありませんでしたが、2010年以降に製造されたデバイスには対応するようになりました。
書き込み速度の見分け方
最初のSDカード規格1.0では12.5MB/秒(デフォルトスピード)でしたが、規格1.1では25MB/秒(ハイスピード)になりました。
その後更なる高速化が進み、SDカードの書き込み速度を表す規格「スピードクラス」がSDアソシエーションによって策定されました。
この規格はいつ定められたのか定かではありませんが、容量が大きくなる共に書き込み速度も速くなっていった2009年以降にスピードクラスが意識されるようになったのかなと、Wikipediaを読んで思いました。
SDアソシエーションは、パナソニック、サンディスク、東芝によって設立された業界団体です。
スピードクラス
SDカードをよく見ると、こんなマークが記載されていることがあります。
これこそが、スピードクラスを表すもので、数字は2,4,6,10とあります。
うちには6がありませんでした・・・。
それぞれの表すスピードは、各数字+MB/秒です。
これは最低保証される書き込みスピードになるので、書き込みファイルの種類やデバイスの性能によっては、それ以上の書き込み速度が出る場合もあります。
スピードクラスの表示は、SDHC以上の容量からは表示が必須ですが、SDカードでも表示されているものがあります(任意表示)。
UHSスピードクラス・バスインターフェイス
UHSとはUltra-High Speedの略。
こちらも書き込み速度を表すものですが、UHSバスインターフェイス製品向けの速度規格の為、SDカードのみではなく、カードを使用するインターフェイスデバイスがUHSバスインターフェイスである必要があります。
U3とも読み取れるマークが表示されています。
表されるスピードは、数字×10+MB/秒で、最低限保証される速度を表しています。
ここで注目したい点がもうひとつ!ローマ数字の表示です。
I、II、IIIという表示になっていて、IならばUHS-Iバスインターフェイスに対応することを表しています。
UHSバスインターフェイスって何だろう??と思いますが、要は処理能力の話。
なので、対応している機器であれば、記憶媒体の説明欄に「UHS-I対応」という文言が入っている事でしょう。
対応可能な機器で、UHS-IのSDカードを使用すると、書き込み速度最低30MB/秒が保証され、最高値では104MB/秒(理論値)まで対応が可能となります。
画素数の大きい一眼レフで撮影や連写などに使用すると書き込みが追い付かなく撮影が出来なくなることが防げます。
Expressという表示のあるものはUHS-IIIの更に早いバージョンです。
UHSバスインターフェイスの記載がある場合、対応機種で使用した場合の最大転送速度の表示がされているものもがあります。
ビデオスピードクラス
こちらも書き込み速度を表すものですが、その名の通り動画、4K8Kなど高品質で高画質な記録に応える規格として策定されたものです。
ここでは、V30という表示がビデオスピードクラスです。
V6、V10、V30、V60、V90とあり、それぞれの表すスピードは、各数字+MB/秒で、最低限保証される速度を表しています。
アプリケーションパフォーマンスクラス
スマートフォンアプリ向けに策定されたクラスで、ランダムな読み書きの最低処理速度の他、連続したファイル処理や大きなサイズのファイル処理をする際の最低処理速度が保証されています。
スマートフォンアプリ向けなのでmicroSDに表示されていることがほとんどだと思います。
(手持ちのmicroSDに見本となるものがなく、見本画像なしです;;)
A1、A2と表示されています。
クラス | ランダム読込 | ランダム書込 | 連続アクセス |
---|---|---|---|
A1 | 1500IOPS | 500IOPS | 10MB/秒 |
A2 | 4000IOPS | 2000IOPS | 10MB/秒 |
IOPSとは・・・Input/Output Per Secondの略称です。(インプットアウトプット/秒)
詳しいことはさておき、要はやっぱり処理速度の話で、数字が大きい方が、処理速度が速いということでしょう。
本体ではなくSDカードにアプリを保存して使用すると、起動が遅かったり動きが遅いことが多々あります。それを解消するのがアプリケーションパフォーマンスクラス対応SDカードです。
動きが早いので、ストレージを圧迫することなくSDカードにアプリを保存して使用できる点が魅力です。
まとめ
SDカードの種類を調べて比べてみて、主な選択基準が見えてきました。
- 記憶容量
- 書き込みスピード
- 記憶させる対象
全て特化したものが、一番手っ取り早いと思いががちですが、高性能なほど価格は高くなるものです。
重視したいポイントを押さえて、用途に合ったSDカードを使い分けることがお財布にも優しいと思います。
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